【謎多き】青葉市子の魅力と音楽の在り方【シンガー】

音楽の話

ウィスパー系弾き語りの最高峰・青葉市子について

こんばんわー。

毎日毎日深夜に活動しているもんだから、聴く音楽の傾向がますます偏ってきている。

これはなんとかしないと・・とも最近は全然思わなくなってきたなぁ。

多分、歳を重ねたせいで自分の満足のさせ方とかご機嫌の取り方がわかってきたせいかもしれない。

好きなものを誰かと共有できたら最高だけど、孤独も悪くないなとか。

自分の考えを曲げないために傷つくのは、結局は一番近道だったなとか。

そのような誰かに認められなくても自分が豊かになれる方法を探したり、選んだりしていきたい。

自分にとってはすごく当たり前のことで、これからもなにも変わらない。

すごい好きなんだけど身近な人の誰とも共有できてなかったので書いてみます。

今日は”青葉市子”さんの話。

中学2年から高校2年ぐらいまで学校がつらい時期が続きました。

助けてくれるのは、音楽しかなかった。

すがるような気持ちで、音楽がある場所に身をもっていっていたのです。

青葉市子

青葉 市子(あおば いちこ、1990年1月28日 – )は、日本の女性音楽家・シンガーソングライター。京都府出身(出生は千葉県浦安市)。SPEEDSTAR RECORDS所属。

Wikipediaより

青葉市子の学生時代・来歴・過去・評価について

あんまり情報として知られていないけれど、青葉市子さんの来歴的なものから書いてみようと思う。

出身は千葉県浦安市。ディズニーランドがあるところね。それくらいは知ってる。

でも育ちは京都府の京都市で大学に入学するまで京都で過ごしたみたいです。

文学部に入学するけれど19歳の時に退学して音楽を志して状況する青葉市子さん。

その間、中学時代は吹奏楽部に入部してクラリネットを吹いているし、高校時代には軽音部で”アジカン”とか”椎名林檎”のコピーなどをしていた。

この頃から楽器は全て独学で演奏方法も我流だったし、しかもギターのみならず鍵盤、ドラム、ベースもメンバーの都合に合わせてプレイしたそうな。

ちなみにプロとして活動する現在でも、ギターのコードに関してはあまり詳しく理解しておらず楽譜も読めないとのこと。

なんだただの天才か。

クラリネットの音はとても温かく、木管楽器がとても好きになりました。

今でも楽曲を作ったり弾き語りのコンサートをしたりするとき、

頭の中で背景となるオーケストラの音を組むのですが、必ず最初に木管楽器が聞こえてきます。

青葉市子

そんな感じでいわゆる”普通の音楽好きな女子”として学校生活を送っていた青葉市子さんですが、バンドをやってみた感想が「向いてないなぁ」だった。

その後高校三年生の時にたまたま家に置いてあったガットギターを爪弾く様になり、自分と向き合う弾き語りのスタイルにのめり込んでいくことになったそうな。

そもそも軽音部でやっていた楽曲たちも青葉さんの好みではなく、同世代の友人たちのリクエストだったそうで当時は「ポップスや歌ものの音楽にはピンとこなかった」とインタビューで語っています。

フジロックExpressより

上京後はトントン拍子に話が進み19歳の2010年の年明けに”剃刀乙女”でデビューする。

目立ったプロモーションは打たれなかったにも関わらずクチコミで評判は広まり、同年の年末にはワンマンライブをするまでにファン層を拡大。(かいぞくばん 2010年12月7日収録)

独創的な世界観を極限までそぎ落とされた”ひとりきりの弾き語り”というスタンスで見事に表現してみせ、関係者の度肝を抜く。

その後、2011年には”檻髪”(おりがみ)・2012年には”うたびこ”というフルアルバムのリリースを続け、精力的な活動と作品のクオリティの高さで業界での地位を確固たるものにしていく。

この頃から業界内の大物ミュージシャンから声がかかるようになり、坂本龍一細野晴臣コーネリアスU-zhaanなど名だたるメンバーとのコラボレーション作品”ラヂオ”の制作も並行して行っている。

2013年には4thアルバム”0″を発表。

ハイスピードな制作活動もそのままに、この年はコーネリアスの小山田圭吾とのコラボレーションも実現。

個人的には大好きなアニメである「攻殻機動隊」のエンディングテーマに採用されたことが嬉しかった。

2014年には全国ツアーも行い、台湾・香港での海外公演も成功させた青葉市子さん

個人のアルバムリリースは行わない年になったが“GEZAN”のマヒトゥ・ザ・ピーポーとのユニット「NUUAMM」名義で1stアルバムのリリースがあった。

2015年は野外フェスに多数出演したり、アジア圏を重点的に回った海外ツアーを開催。

個人のリリースが待たれていたところに翌2016年、5thフルアルバム”マホロボシヤ”の発表があった。

2年間待っていたファンには嬉しかったリリースだったろうなぁ。

2017年にはお馴染みになったアジア圏の海外公演に加え、6thアルバム”qp”も発表。

全国20箇所以上を回るツアーも行い、精力的なライブ活動が特徴づいたアーティストになってきた。

2019年には「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO」に登場した青葉市子さん。

翌2020年にデビュー10周年を迎えて東京・赤坂の草月ホールで記念ソロコンサートを開催。

その模様は”gift at Sogetsu Hall (Live)”に収められ、年末には7thフルアルバム”アダンの風”がリリースされるなど、10年以上コンスタントにツアー・リリースを行なっている。

block fmより

失礼なことに当時はどの方もまるで知らなかった。

お会いしてからその人の音楽を知る、みたいな。

たとえば七尾旅人さんのコンサートに原田郁子さんがゲストで出ていて、お話しして仲良くなっていく中でクラムボンというバンドをしていると知る、といった具合。

共演したほとんどの方との出会いがそんな感じだったので、目の前で様々な音楽がまるで花火のようにパーっと弾けるようでした。

そんな新鮮な経験ができたのは、知識がなくまっさらな中で出会えたからだと思っています。

青葉市子

青葉市子さんのミュージシャンとしての特徴として、業界内にファンが多いことが挙げられると思う。

そのためコラボの話題には毎年事欠かず、先述した様な坂本龍一・細野晴臣・コーネリアスといったミュージシャンとの親交が深い。

先ほど紹介した”攻殻機動隊”のエンディングテーマの歌詞は“ゆら帝”の坂本さんが書いた物だったりするし、大貫妙子クラムボンのトリビュート企画に参加するなど界隈の著名人たちとの繋がりも多い。

蛇足かもしれないけれど、よしもとばななの小説”鳥たち”の冒頭に青葉市子さんの歌詞が引用されたりもしている。とにかく業界内の注目度が以上に高いアーティストなのだ。

あ、そういえば順番が逆になってしまったけれど、青葉市子さんが現在のスタイルである”クラシックギターでの弾き語り”をする様になったキッカケとして、過去のインタビュー記事に興味深い発言がある。

17歳のとき、八弦のクラシックギターで弾き語りをする山田庵巳(やまだあんみ)さんと出会い、言葉に対する感覚やギターを弾くときの姿勢を教えていただきました。

私は勝手に「師匠」と慕っているのですが、その師匠の山田さんから分厚い辞書や類語辞典をいただいて、それは何度も読み返しました。

青葉市子

山田庵巳さんは8弦のクラシックギターを使って弾き語りをするスタイルで知られており、現在の青葉市子スタイルを確立する上で欠かせない人物であったと言える。

これは最初に書くべきだったな。順番間違えた。

とまぁこんな感じでデビュー後はプロモーションなどでも目立った露出が少ない青葉市子さんですが、業界内での評価の高さから、タマホーム、AC、眼鏡市場、DOCOMO、ソフトバンク、などなど様々なテレビCMに楽曲が使用され“青葉市子”を知らなくとも聴けば分かってしまうという現象が度々報告されている。(イチロー調べ)

長くなってしまったので青葉市子さんの来歴はこのくらいにしておこう。

fudgeより

青葉市子おすすめトラック・フルアルバムを時系列順に

はい。つーことでここからは青葉市子さんのおすすめトラックを時系列順に紹介していきたいと思います。

デビューして10年以上経過している青葉さんですが、コンスタントにリリースを重ね2021年現在ですでに7枚のオリジナルアルバムをリリースしています。

その他にもコラボ作品や別ユニットの作品などの音源も多数発表している。

この人は多分”息をするように音楽をしている”のだと思う。

そうでなければこの作品数はちょっと説明しようがない。しかも全アルバムはずれ無し。

毎回作品が出るたびに期待にも似たおそれのような感情が芽生える。この気持ちは畏敬だ。

書いてみて思ったのは、わたし、こんなに青葉市子さんのこと好きだったんですねってことだ。

ふぅ。知らなかった・・・

1stアルバム『剃刀乙女』から”不和リン”

2010年発表の『剃刀乙女』からは”不和リン”を。

このアルバムはデビュー作品らしく、青葉市子スタイル全開の全曲クラシックギター弾き語り構成になっている。

このアルバムがリリースされたのがギターを弾き始めて3年後だというのだから恐ろしい。

歌唱力や演奏力はもとより、唯一無二の世界観を表現するための作曲能力・作詞能力を世間に知らしめたインパクトのある1stアルバムだった。

ちなみにこの”不和リン”は現在でもライブでの定番の一曲になっていて、細野晴臣・坂本龍一との共同作品である『ラヂオ』にもバージョン違いで収められている作品でもある。

みんな最初はこの曲で青葉市子にやられてしまったのだ。1stアルバムの一曲目で聴いている人間を一瞬で別世界に連れて行った。

2ndアルバム『檻髪』から”レースのむこう”

2011年発売である2ndアルバム『檻髪』からは”レースのむこう”を。

永遠に続く夏休みみたいな優しくて幻想的な一曲。はぁ。大好き。

一応この作品群もフルアルバム扱いだけれど、8曲構成で全収録時間は22分程度しかないので、ボリューム的にはミニアルバムに近い。

1stアルバムと同じく、青葉市子さんの歌とクラシックギターのみのシンプルな構成になっているが、楽器の美しい旋律とメロディセンスの秀逸さから往年のファンがフェイバリットに挙げることも多い作品。

22分しか収録時間がないのにこのアルバムに収録されている「日時計」って曲の制作には6ヶ月もの時間を費やしたそうな。

このような制作ペースの自由度の高さってのは、青葉市子さんの世界観を保つ上ですごく重要な気がする。

3rdアルバム『うたびこ』から”ひかりのふるさと”

2012年発売の3rdアルバム『うたびこ』からは”ひかりのふるさと”を。

エアーノイズですら息を飲むセンテンスに変えるこの世界観。ふぅ。ためいきもの。

1stや2ndと比べると、リスナーをあえて突き放すような客観的で俯瞰的なトラックが多いと感じる。

ポップな優しい楽曲の青葉市子も好きだけれど、個人的にはどこか達観したようなゾクッとする冷たさがある青葉市子が好きなので超超好きなアルバム。

ちなみに6曲めに収録されている「3びきのくま」はカバー曲。

もともとは坂本龍一さんと大貫妙子さんの曲だったっけな。たしか。

4thアルバム『0』から”いきのこり●ぼくら”

2013年にリリースされた4thアルバム『0』からは”いきのこり●ぼくら”を。

本人曰く「春に作った曲が入っているのでアートワークは“ハート”の色にしました」という言葉が示すように、彼女が本来持っている心の揺らぎや、やさしさをそのまま表現したような作品に仕上がっている。

ある角度から見ると光に見えるにの、ある角度から見ると闇に見える。

ある角度から覗けば笑顔が見えるのに、ある角度から覗けば涙が見える。

そんな不安定さがこの名盤と言われているアルバムの最大の魅力のように個人的には感じている。

ちなみに『0』に収録されている「機械仕掛乃宇宙」と「はるなつあきふゆ」は青葉市子が師と仰ぐ山田庵巳氏の楽曲。

カバー曲を理解して改めて聴いてみると、青葉市子の代表曲になった”いきのこり●ぼくら”も山田氏の影響を多分に受けていることがわかるはず。

5thアルバム『マホロボシヤ』から”ゆめしぐれ”

2016年発表の5thアルバム『マホロボシヤ』からは”ゆめしぐれ”を。

原田郁子さんとのスペシャルコラボバージョンですね・・やさしい。泣ける。

“まほろばのある星”という意味の名が付けられたこのアルバムは、本人の「すごく小さなコミュニティーだけど大事なものがぎゅっと集まった守られた世界のこと」という説明通り、とてつもなくセンシティブで個人的でやわらかくあたたかい、そんなトラック群に仕上がっている。

日々のキラキラしたものを瓶に入れていくような作業でした。

色々な人と関わり、一回要素を汲んで、アウトプットをしてみる。

その思考回路は、演出や周囲の環境を体に組み込みアウトプットする演劇を経験したからこそ、できるようになったのかもしれません。

青葉市子

青葉市子さんが大切にしていることってなんだろう?

やさしさって、かなしさって、感情ってなんだろう?

そんな個人的で主観的で他者的でない感情が、丁寧に詰め込まれた走馬灯みたいなアルバム。走馬灯見たことないけど。

6thアルバム『qp』から”テリフリアメ”

2018年発売の6thアルバム『qp』からは”テリフリアメ”を。

感じることができるのに、触れることが叶わないものを手を伸ばし続けている青葉さんの心境が表現された儚い朧げな作品。

神秘的な世界を自身の歌声とガットギターのみで再現しようとする試みはもはや前衛的と言える。

言葉を超えた表現を目指すという意味においてはシガーロスのヨンシーがしようとしていることに近いのかもしれない。

「水辺の妖精」や「羊のアンソニー」などおなじみの山田氏の楽曲も収録されていて、ポップセンスやメロディセンスはそのままに、幻想的に振り切れた青葉市子が体現できる一枚。

7thアルバム『アダンの風』から”Porcelain”

2020年に発売された7thアルバム『アダンの風』から先行発表された”Porcelain”を。

一度聞いただけで「これまでの青葉市子とは違う」ということがわかる。

今作のコンセプトとして「実在しない映画のサウンドトラック」という構想があったそうで、環境音や生命音を取り入れることで、自然現象の想起を狙っている感じだ。

(その映画のプロットを要約すると少女がある島からある島へ島流しに遭う物語)

つかみどころのない言語化が難しい楽曲が多く、今まで以上に箱庭感も強い。

狭い世界を語りつつ、うねりを伴った壮大な生命を思わせる。得体のしれない畏怖の念を感じる。

このアルバムはあーだこーだ言うのではなく、感覚で感じた方が良さそうだ。

青葉市子は僕らの知らない世界に行ってしまったのかもしれない。

要所にグロッケンやアコーディオンなどの楽器を多用するトラックも多く、コーラスワークでの表現の幅が広がって情報量が多くなったアルバムでもある。

いつだって今が1番良いと思って聴き続けてきたもんだから、自分はちょっこり今びいきなところがあると思うけど、このアルバムは歴史に残ると思う。

青葉市子・考察・まとめ

はい。ということで今夜はシンガーソングライターの”青葉市子”さんについて書いてみました。

『アダンの風』のインタビューの中で青葉さんが語っていたことに印象的な一節がありました。

私が〈こうしたい〉ということよりも、状況が表現させてくれることのほうが圧倒的に多い。

状況に従って歌わされる、と言いますか。

青葉市子

自らを「ツールでしかないと感じる」と本人が語るように、何かに突き動かされて音楽を奏でている彼女だからこそ、歌声に超自然的な雰囲気や人知を超えた幽玄さが宿るのかも。

歌が自然にでき、それが楽しいからやっているだけ。

生活の一部として音楽があるだけで、自己実現や表現の意義みたいなものは特に重要ではないのだろう。

音楽の続け方としてこれ以上の理想の形があるだろうか?

なんだかすごく色々考えさせられてしまったなぁ。

うんざりしない程度にいろんなことを自分の力でやっていくことができれば、僕たちは遊んでいるだけで、かなりいい暮らしができると考える。

それを息をするように自然にやってのける青葉市子さん。やっぱりこの気持ちは畏敬としか言いようがない。

今日はこんなところで。おやすみなさい。

tap the popより

コメント

タイトルとURLをコピーしました