マンガ・”ブルージャイアント・シュプリーム”について・ネタバレとか考察・あらすじなど

マンガの話

ブルージャイアント・シュプリームも勢いで読み返したよ

ぷはぁ。こんばんは。

今回も引き続き熱い熱いジャズ・音楽マンガ”ブルージャイアント”について書いていきたいと思います。今日は続編である”シュプリーム”の方ですね。

読み返していたらドイツ編まで一気に読んでしまってホカホカしているので、熱が冷めやらぬ前に書いてみようと思います。

主人公の大はバンドメンバーだったピアニストの雪祈の事故と、それに伴った自身のバンド”jass”の解散をキッカケに海外進出に打って出ます。

新天地・ドイツで大はどのように自分の道を切り開いていくのだろうか?

パンチがある印象的な演奏シーンが多すぎて脳内のメモリが”ブルージャイアント”であふれているイチローが贈る。

今日はブルージャイアントの続編・2nd・シュプリームの話。

『BLUE GIANT』(ブルージャイアント)は、石塚真一による日本の漫画。ジャズを題材とした作品で、『ビッグコミック』(小学館)にて2013年10号から2016年17号まで連載された。

第1部の舞台は仙台と東京。同誌2016年18号からはヨーロッパに舞台を移した第2部『BLUE GIANT SUPREME』(ブルージャイアント シュプリーム)が2020年9号まで連載され[1]、同誌2020年11号からはアメリカを舞台とした第3部『BLUE GIANT EXPLORER』(ブルージャイアント エクスプローラー)が連載中。

Wikipediaより

ブルージャイアント・シュプリームの登場人物・バンドメンバー

そんなこんなで大の新天地はドイツ。

登場人物が前作からガラッと変わりますので今回も主要なキャラクターの紹介からしていこうと思います。

主人公・大については前回の記事を読んでもらうとして、ここではヨーロッパツアーで大と運命を共にするメンバーたちについて書いていこうと思います。

最終話で大が曲間にメンバー紹介をするその数ページを見てもらえればこんなセクションは必要ないのだが、初めてこのマンガを知る人もいるだろうからそのつもりで書いてみる。

知ってる人は読み飛ばしてくだされ。

これからもまぁどっちでもいいかなぁ。ってことを中心に執筆活動をしていきたいと思っています。

なんか勝手にやる気出てきました。ほんとありがとうございます。

登場人物その1・ベース”ハンナ・ペーターズ”

ブルージャイアントより

私がジャズを好きなのは、全てを飛び越えられるから。

タッパが低くて丸メガネでいつも怒った顔をしてベースを弾いている”ハンナ”はドイツ人の女性ベーシスト。

ミュンヘンのライブハウスで大は彼女の力強いベースプレイに魅了されすぐさまハンナに声をかけるも相手にされなかった。

しかし大からのバンドの誘いを断ったハンナも、自身の所属しているバンドの現状に違和感を感じつつ活動をしていたのだった。

バンドのツアーが終了したハンナは、知り合いからの連絡により大が自分を探しにハンブルクに来ていることを知らされる。

熱心に自分を探す大に関心を持ちハンブルクに向かったハンナは、偶然出会ったボリスの示唆によって大の演奏するライブハウスに足を向ける。

そこで聴いた大の演奏はハンナの求めるジャズの熱量を備えており、行動を共にすることになる。

“モーレン5″という過去に在籍した人気バンドに、容姿や女性という理由だけでクビを宣告されたり、自身にクラシックへの道を望んでいた両親との不和などが彼女の生き様やプレイスタイルを形作るが、物語の後半にその辺のコンプレックスは一掃され、自分本来の生き方を取り戻していく。

ツンデレメガネ女子が好きなこじらせ男子からしたら「ゆっくりでいいから君が本当に笑って泣けるような2人になろう」と言いたいところだがイチローの言いたいことはほとんど全てBUMP OF CHICKENがすでに言っている。

ブルージャイアントより

登場人物その2・ブルーノ・カミンスキ

ブルージャイアントより

オレはジャズは戦いだと思っている。

ポーランド出身の短気なピアニスト”ブルーノ”と大の出会いはベルリンでのジャズライブ。

そのライブでブルーノは共演者の演奏が気に食わなくて本番中に水を浴びせて大やハンナを驚かせた。

ウソが嫌いで自分の信じている真実は絶対に曲げない情熱的な性格からは想像もつかないような繊細なピアノを奏でる。

短気で暴言や問題行動が多いのだが、それは全部自分の中の真実の声に従ってのこと。

同じ熱量をもった大・ハンナの演奏に感銘を受けバンドの一員として加入する。

当初は大をバンドのリーダーとすることに反対していたのだが、続けていくツアーの中で大の圧倒的な演奏力を認めていく。

アルバイトで生計を立てながら砂の海で錆びたシャベルで夢を掘るようにピアノの練習を欠かさない努力家でもあるブルーノに感情移入してしまった読者も多いと思うけどやっぱりイチローの言いたいことは藤原基央がすでに言っているので乙。

ブルージャイアントより

登場人物その3・ラファエル・ボヌー

ブルージャイアントより

超有名プレーヤーのツアーに参加するでもない限り、オレは誰とも組まない。

ひとつの場所に留まらない流動的な活動をしていた凄腕・優男ドラマーの”ラファエル”にもベルリンで出会うことになる。

どんなバンドにも属すことなく、楽しい環境に次々と飛び移るようにサポートやセッションをこなす毎日を送っていたラファエル。

大たちと演奏することに価値を感じるが、流動的な自分の活動ポリシーに反することから、バンドとしての活動を一度は断ってしまう。

しかし、大たちの奏でる魅力的なサウンドに自分の内に秘めた情熱を呼び起こされたラファエルはバンドに合流することを決意する。

バンドの中では一番の常識人なので、世間知らずな大の面倒を見たり、コミュニケーションの苦手なハンナをサポートしたり、問題行動の多いブルーノを嗜めたり、まさにバンドの潤滑油のような役割を果たす。

数々のバンドと数え切れないほどのセッションを行ってきたラファエルは、その技術からバンド演奏においても大・ハンナ・ブルーノの個性や特徴を存分に引き出していく。

バンドに加入後、一番自分を変化させたのはこのラファエルで、葛藤も大きかった。

その意味で言えば大丈夫君はまだ君自身をちゃんと見てあげてないだけと言ってあげたいところだったけれどダメだ、これもバンプが言ってるわ。

ブルージャイアントより

登場人物その4・ガブリエル・ベール

ブルージャイアントより

D、そいつはダセエな。

最後は大たちのバンド”ナンバーファイブ”のマネージャーとドライバーを引き受ける”ガブ”。

バンドの長旅をサポートし、さまざまな場面でメンバーと苦楽を共にしていくことになるので、第五のメンバーと言えるだろう。

大がバンドを組めるように・ヨーロッパ各地でライブができるように尽力したハンブルクの老舗楽器店”MUSIC LAND”の店長ボリスの甥っ子にあたる。

凶暴な愛犬と常に行動を共にする。名前は”スポック”。

長いツアーの中でも常にバンドが前を向けるようなポジティブな意見をくれる心に灯る情熱のランプのような存在だ。

そうです。わたしはロキノン世代だすです。

ブルージャイアントより

ブルージャイアント・シュプリームのあらすじ・ストーリーについて

っつーことで、ここからは”ブルージャイアント・シュプリーム”のあらすじについて書いていこうと思います。

前回1stについて書いた時に思ったんだけど、ストーリーを全部書いていっちゃうと長すぎるから主要な登場人物がバンドに合流するところまでをかいつまんで書いてみます。

自分を客観視するのは難しい。それが特に好きな物事について書いている時だとなおさらだ。

各方面からツッコミやらアドバイスをくれる人たちには本当に感謝している。

僕らも大たちと一緒で失敗を繰り返して、ゆっくりそれぞれが成長していく。

それでいい。誤字があっても脱字があってもいい。私は私を肯定していく。なむ。

あらすじその1・ハンナがメンバーになるまで・ミュンヘンにて

ブルージャイアントより

オレはどこまでも行ける気がする。

前作からの流れでドイツのミュンヘンに渡った大。

見知らぬ土地で宿を探し、警察に怒られながらも練習場所を確保したり、さっそく持ち前の行動力を見せる。

すごいな大。ドイツといえばカプリチョーザくらいしか知らんがなって思ったけど、カプリチョーザはイタリアだった。

ともあれ無名のアジア人サックス奏者がドイツで演奏をできる場所を探すことは難しく、ライブスポット探しで壁にぶち当たってしまう。

そんな時にカフェで出会ったのが現地の大学生の”クリス”だった。

クリスは大との世間話の中で「世界一のサックスプレイヤーになるためにドイツに来た」という言葉に感銘を受けて大のミュンヘンでの生活を全面サポートしてくれることになる。

家賃を取ることもなく自分のアパートに居候させてくれたうえに、大が演奏することのできるスペースまで一緒に探してくれるクリス。

大はクリスがそこまでなぜ自分に親切に接してくれるのか最初は不思議がっていたが「なにかの世界一になる人間と友達になれるなんて素敵だろ?」というクリスの言葉に感動し、その決意を新たにする。

力こそパワー。大はパワーを貯めてポインツに変え、友(どぅし)に支えられて世界に羽ばたくのだ。知らんけど。

ともあれクリスの協力のおかげで大のドイツでの初ライブが小さなバーで行われることになった。

その客も全員がクリスの友達で合計しても10名ほどの人数。

見ず知らずのサックス奏者に興味を持っている人間はひとりもおらず、そればかりかジャズの素養さえない者がほとんどのなかで大は懸命に演奏する。

そしてその大の自分の全身全霊をかけた懸命の演奏に、集まったクリスの友達たちは心を動かされる。

ひとりきりのサックス演奏で観客の心を掴んだ大。

次なるステップとして自身が中心のバンドを作るべく、メンバー探しを行うことにする。

やみくもにさまざまな場所を探す中で、偶然見つけたパワフルな演奏をするベーシスト。それが”ハンナ・ペータース”だった。

一緒に演奏してみたいと直接声をかけるものの、大はドイツではあまりにも無名だった。

最初のコンタクトではツアー中のハンナに相手にされず、大はひとりミュンヘンに取り残される。

それでも自分の感性を信じている大はハンナと一緒に演奏することを諦め切れず、ハンナのツアー後の帰省先であるハンブルグに移動することを決意。

居心地の良くなってきたミュンヘンを離れハンブルグを訪れた大は、手探りでハンナの情報を探す中で楽器店の店主であるボリスと出会うことになる。

ボリスは最初見知らぬアジア人に懐疑的な目を向けていたが、大が真摯にサックスに向き合っているミュージシャンだと知り大をサポートしてくれるようになる。

駅で飛び出してきた野生のハンナ(偶然遭遇した)に大に会いに行くように促したのもボリスだった。

ボリスの仲介もあってついに再会する大とハンナ。

大はそのときジャズバーでセッションの真っ最中。そのプレイを聴いたハンナは自分が大を見くびっていたことを激しく後悔し、自分を恥じる。

大のとてつもなく強いプレイ、とてつもない強い信念を体感したハンナは、大の説得に応じる形でバンドメンバーになることを決意。

すぐさまボリスの店のスタジオでセッションを重ねる毎日が始まる。毎日がサムバディトゥナイ。

繰り返されるセッションと口論にも見えるコミュニケーションを重ね、ふたりはある日ボリスに自分たちの演奏を聴いて欲しいと願い出る。

ふたりの演奏にジャズの未来を感じたボリスはベルリンに行って仲間を探すべきだとアドバイスし、その上で現状のふたりを見てもらうために自分の知り合いたちに声をかけ業界の関係者を集めたライブの場を提供してくれた。

そのライブが結果的に”ハインドル”というレコード会社の重役へのコネクションになり、ブルーノ・ラファエルという運命のバンドメンバーにつながっていくことになる。

ブルージャイアントより

あらすじその2・ブルーノ・ラファエルがメンバーになるまで・ベルリンにて

もしも4人が感情まで分かりあったら、どんな音になるんだ?

祖国であるポーランドを離れ、ポーリッシュ・ジャズからも距離を置いてベルリンで孤独に活動するピアニストのブルーノ。

確かな腕を持ちながら自身の信念に従順であるため、誰とも組もうとしないラファエル。

大とハンナのふたりのライブを見たハインドルは、ブルーノとラファエルを大たちに引き合わせようとする。

以前のセッションで確執があったブルーノとラファエルだったが、対面して話す機会をもったことでお互いの雰囲気が多少やわらぎ「アジア人のサックスとドイツ人女性のベーシストとセッションせよ」というハインドルからの示唆に従うことに。なにそれ?日村デート

このような流れからついにジャズバーの一角で対面した運命の4人。

ブルーノは「気に入らなかったら帰る」と告げ、ラファエルは「特定のメンバーとは組まない」と発言するがセッションした後に「バンドを組んでもいいと感じたらこのテーブルに戻ってくる」という大の発案が採用され、4人の腕試し飛び入りセッションが幕を開ける。

ブルージャイアントより

セッションは大成功し初見のメンバーであったにも関わらず、その場にいたジャズファンたちの度肝を抜いた4人。

しかしテーブルに戻ってきたのは大・ハンナ・ブルーノの3人だけ。ラファエルは立ち去ってしまう。

織田裕二ですらレインボーブリッジを封鎖できなかったように、現実にはどうしようもできないことは起こり得る。悲しみのサムバディトゥナイ。

メンバー同士でも確かな手応えがあったにも関わらず立ち去ってしまったラファエルに疑問を持った大は、後日ラファエルの元を訪ねる。

大はラファエルの信念を聞いた上で言及し「本当は人を楽しませたいとしか思えないのではないか?」と指摘する。

「ジャズは予想を超えてなんでも起こり得る」という言葉を残しその場を去る大。

大の言葉に心を揺さぶられたラファエルは自身を見つめ直す。

すると以前まで気にならなかったセッション・プレイヤーたちの士気の低さが目につくようになってきてしまう。

“自分がジャズに求めるものなんだろうか?”

ラファエルは4人の熱のこもった信念の宿るセッションを回想し、思い立ったように大の元を訪れてバンドに合流する意向を伝えるのだった。

月が綺麗だからバンドに入るってのはかなり珍しいパターンだと思うけれど、ハリウッド版ドラゴンボールが好きな自分も割と珍しがられるので大きな枠の中では同じ人種なのかもしれない。違うかもしれない。

あらすじその3・ガブの合流・ヨーロッパツアーの始まり

ブルーノ、ハンナ、ラファ・・

今夜を、忘れないぞ。

ドイツの地で自身の認めるプレイヤーたちとジャズバンドを組むことに成功した大。

バンドはケンカのような意見の交換を重ねながらセッションを繰り返し、大も不慣れながらリーダーシップを発揮しようとする。

「穏やかじゃねぇな・・」と思った読者の皆さん。大丈夫、ちゃんと活動してるバンドほど穏やかではないのは万国共通なのである。穏やかなバンドはろくに活動することなく中年の伝説となり果てる。

そしてバンドはオリジナル曲がふたつ完成したころ、4人での初ライブをすることになるのだが気負いすぎた大・ハンナ・ブルーノのプレイが空中分解。

ラファエルのドラムでなんとか音楽として成立していただけの内容の初ライブは、散々な結果に終わってしまう。

意気消沈するメンバーの楽屋にひとりの風変わりな男が現れる。それはボリスの甥っ子の”ガブ”だった。

バンドメンバーに「今夜の君らは最悪だったけれど、ラッキーだ」と声をかけ、バンドの4人をツアーに連れ出す。

あらゆる理想の実現には道中に「マンドクセ」がある。 むしろ大切なことほど、「マンドクセ」がはばかっている。

とはいえヨーロッパのくまなく巡るツアーなんてのはちょっと前時代的ではあるけれど、このツアーが”ブルージャイアント・シュプリーム”のメインディッシュである。

ライブ会場はすでにボリスによって手配されていて、大失敗したベルリンでのライブの評判を打ち消し、バンドの知名度を上げようというのがガブとボリスの作戦であった。

ツアーの移動中、たまたま流れてきたベートーベンの交響曲第5番を聴いて、大はバンドの名前を”ナンバーファイブ”とすることを決める。ダサさとカッコよさもいつだって紙一重だ。

初ライブは大衆レストランで、ピアノの調律は狂っている、バスドラムは壊れている、ベースアンプは鳴らない、と劣悪な環境だった。

しかもレストランの客曰く「リクエストOKの店なのだ」ということ。

ジャズにこだわりのあるブルーノ・ハンナはリクエストなど受けられない、とステージに立つことを拒否する。

そんな逆境でも大はラファエルを従えて、客のリクエストに全力で応えていく。

このギグがこの後のあらゆるライブで”バンドのセンターで吹き狂う大のサックス”というポジションをメンバーに認めさせる契機になったように感じる。

必死でこのツアー・このバンドを成功に導こうとしている大に心を動かされたブルーノ・ハンナはステージに戻り、揃った4人で本来の力を発揮しはじめるのだった。

ブルージャイアントより

ブルージャイアント・シュプリームの胸熱ポイントについて考察

あらすじなげー!って言われたから端折って書いてきたつもりだったのに、このままいくとまた1万字を超えてしまう。というか超えた!

雑記ブログって文章量が多すぎるのどうなん?って感じだけど、過去記事を見返していると2万字を超えるものもチラホラある。

はぁ。無駄話が多すぎるのかも。でもこのブログ自体、割とどうでもいいこととか、考え方次第ではどうでもいいこととか、現状ではどうでもいいこととか、楽観的に考えるとどうでもいいことばっかり書いてきた気がする。

わたしゃぁどうでもいいことを書いていきたいのかもしらん。どうでもいいけど。

ちがうちがう。ここからはこのマンガのドキがムネムネするポイントについて書いていこうと思います。

深夜に近づくにつれて文章がバグっていくのが本ブログの見どころでぇございやす。ほなね。

胸熱ポイントその1・異国での出会いとやさしさに感動できる件

サンキュー・ヨーロッパ!

2nd・シュプリームの胸熱ポイントとして最初に浮かぶのが”大が異国の地で出会うやさしさ”だと考える人は多いんじゃないだろうか?

最初の街・ミュンヘンで出会ったクリスは、大にとってとても大きな幸運だったしドイツでの活動の足がかりになった。

最初のメンバーであるハンナに出会えてのは、楽器店の店主であるボリスのやさしさのおかげだったし、そのうえ無名に近い大たちに練習場所の提供さえしてくれた。

サンキュー・ヨーロッパじゃない。サンキュー・ボリスだす。

大が50ユーロを貸して音沙汰なしだったアルフレッドも、大が出演する大型フェスティバルに合わせて登場してくれた。

このエピソードは大の人間性や人生のスタンスが、サックスの音にどのように反映されているかの比喩になっている気がする。

ツアー中に立ち寄った街の川べりで練習していた大が偶然出会った少年は、その出会いによって人生を変えられることになった。

こちらの出会いでは異国で大が何かを与えられるだけでなく、大に出会った人間がその人間性や音楽に大きく影響されていく様子が表現されている。

ホルストジャズフェスティバルの立ち上げメンバーたちはほぼ無名の大たちのことを抜擢してくれて、そのステージがキッカケになり敏腕イベンターのウッドや大御所プレーヤーのサムとの出会いにつながった。

このエピソードは読み手にジャズという音楽が多くの人を動かし得る熱量を持ったものだという印象を与えている。

ブルージャイアントより

寡黙なレコーディング・エンジニアのノアのおかげで”ナンバーファイブ”は素晴らしいテイクを録音することができたし、ライバルのアーネストとの出会いも最終的には大にとって素晴らしくポジティブなものになった。

バンドという形態にこだわるなら、素晴らしい音楽は個人では成し得ない。

リスペクトしあえるライバルやエンジニアの存在も、大の音楽の血肉となっていることが見て取れるエピソードだ。

この辺の出会いのもろもろが”ナンバーファイブ”のターニングポイント『ノースシー・ジャズフェスティバル』の伝説のステージにつながっていくのだ。

ハロルド作石風でいうとフジロックでBECKがタバスコ演ってるステージがなんかの手違いで中継されて観客が大移動するっていうかなんというかそんな感じのターニングポイント。

思い出したらちょっと泣きそうになってきた。

胸熱ポイントその2・バンドのメンツが凄まじい件

あいつらのプレー見たら、

アンタ、ギタリストって名乗ってる自分が恥ずかしくなるよ。

大のバンドである”ナンバーファイブ”はもともとが素晴らしいジャズプレイヤーの集まりだったのだが、ヨーロッパツアー中の大の飛躍的な成長に呼応するように各々が自身の殻を破ってプレイヤー・人間として著しく成長していく。

そのバンドメンバーたちの進化は、読者の気持ちを高ぶらせるだろう。まちがいない。自分の中の長井秀和が顔を出す。

以前は戦うように楽器をプレイしていたハンナだったが、家族との距離を縮め、過去に在籍していたバンドである”モーレン5″にこだわることをやめ、本当の自分の道を歩み始めた。

許せる人間が一番強いのかもしれないなぁ。

長いツアーの中でブルーノは自身の強すぎる自我をコントロールする術を身につけ、一緒に演奏するプレイヤーの良さを引き出してやる能力を得た。

余談かもしれないけど物語の後半でハンナと付き合うことになったブルーノは、相手を思いやる心が演奏に反映されるようになったのかもしれない。

もう一度読み返すと、ハンナとブルーノの距離感か自然に近くなっていくことに気がつけて面白い。

楽しさを追求していく中で無意識に自分を変えることを拒絶していたラファエルは、大たちとバンドを組んだことで生まれて初めてプレイヤーとしての自分自身を更新することに成功した。

自分を変えることって一番勇気のいる作業だから、殻を破って自分のスタイルと戦っていたラファエルが一番苦労したのかもしれないなぁ。あぁ天元突破かな。

このような腕利きのメンバーの中において「飛び抜けてしまった」「もう手に負えない」と言わしめるまでの成長ぶりを見せた大。まさにサックスの鬼。人間ダイソン。ちがう吹く楽器だった。

このような大の飛躍的な成長も他のメンバーが上がっていったおかげでもあるので、相乗効果で加速度的にバンドが強くなっていっていくのが本当に面白いしワクワクする。

バンドって個人単位で極端にいうと何もできないひと、みたいな気持ちになるときがよくある。

でもそれってそれぞれのプレイヤーがなんとなく思っていることで、だからこそ”バンド”ってマジックが発動するし、そんなこんなが全部魅力的なんだと思う。

喜びとか、素晴らしさって、自分の枠の外にあることも多いのかもしれない。

ちょっとちょっと、おれってば今なんだか頭良さそうなこと考えてたんじゃないのぉ?って感じで日々このような文句をメモっている。使えてよかった。

胸熱ポイントその3・バンドの絆が強すぎる件

ブルージャイアントより

ジャズを演奏するのに国とか、人種とか、性別なんて関係ないだろ・・・!!

大たちのバンドは、プレイヤーとしての腕もそうなんだけどバンドとしての絆もとてつもなく強い。

お互いを理解し、尊重しながらも我を全面に押し出したプレーを重ねてきた4人のバンドサウンドへの意識は、結成からツアーを経てかつてないほどに高まっていく。

ジャズバンドみたいなアドリブ・ソロの連続する音楽っていうのは、お互いへの理解度ってのが音楽そのものの完成度に直結するみたいだ。

なるほど、そりゃ絆も良さみも深いわけだ。

自分のインスピレーションを信じて理想のベーシストを探し続けた大。

その情熱的なアプローチに心動かされたハンナ。なにかなこれ。愛の告白?不時着

自分の株が上がったことによりガブから脱退を懸念されるが、”ナンバーファイブ”の一員になったことで自分の固定観念から脱却したブルーノ。

これだからバンドはやめられない。こんまりでもこの友情は断捨離できまい。

ジャズを信じ抜く大の姿勢に涙さえ流したラファエル。

音楽が好きであることを自覚している人間であっても、金八先生が宿る大の発言には感銘を受けずにいられない。

読者諸君も「ばかちんが〜」の勢いで頭をシバかれた思いがしたはずだ。

そしてなにより、大が不在の”ナンバーファイブ”のサポートとして抜群の活躍を見せたアーニーの加入を断ったバンドの3人と、お偉いさんのバンドメンバーへの偏見に激昂する大。

だましだましウェイウェイやっているお遊びバンドとは違う。大は自分を裏切らないから自分を否定することがない。自分を否定しないから一緒にいる人間を疑わない。

そんな大のことをメンバーたちも信じ続ける。

ケンカは多いし、直接的に褒めあったりすることはほとんどないけれど、だからこそこのようなシーンにおいてバンドの絆ってものを読者は感じることができると思う。

直接言葉にはしなくても、音楽を通じてお互いを理解し、感じることができる。

人が人に優しくできるのは、その感情を受け取ってくれる人がいるからだ。ジャズは演奏の中で楽器を使って感情のやり取りをする音楽なのだろう。

胸熱ポイントその4・ジャズという音楽の力がハンパない件

ブルージャイアントより

ロックの客達が驚いてる!

初めて聴く音楽に。

“ブルージャイアント・シュプリーム”を見ていてアツがムネになってしまう外せないポイントとしては、やはりジャズという音楽が人の心を動かしてしまう瞬間なのかなと。

ジャズを日常的に聴く人って日本だけじゃなくて世界的に見て少数派で、大はどこにいっても最初は肩身の狭い思いをするのだけれど、その情熱的なプレイで文化やジャンルを超えて人の心を動かしていく。

これをムネアツと言わずしてなんというのだろうか。アセアセ?はにゃ?ぽやしみ〜?

クリスの友達を集めて開かれたミュンヘンでの大のヨーロッパ初ライブ。

写真は正確には2回目のギグ。みんな超真剣に大のサックスに耳を傾ける。それだけ大の情熱や熱量が言葉を超えて伝わったということだろう。

ブルージャイアントより

ジャズを聴いたことすらない大勢の人たちにジャズの素晴らしさを伝えることに成功し、まだ未熟な運営・演者に勇気を与えたホルストジャズ・フェスティバル。

大御所ベーシストとの共演で、大たちのキャリアが一気に開けるキッカケにもなった。

ブルージャイアントより

かつてないほどの大規模なステージかつアウェーにおいて、他ジャンルの音楽ファンたちを熱狂させたヨーロッパ最大規模のロック・フェスティバル。

カルチャーに正しさは必要なかった。解釈の違いがあるだけで、間口を広く取って楽しめた方が人生は豊かになる気がする。

ブルージャイアントより

“ナンバーファイブ”の解散が決まったノースシーのステージ後に、大が少年に再会できたのもジャズという音楽の持つ力なのだろうか。

この時、ブルーノはきっと少年時代の自分を大に抱きしめてもらった気がしたはずだ。

個人的にこのマンガの中で一番素敵だと思うシーンかもしれない。

こんな感じで大の奏でるジャズ・ミュージックに影響された人たちがヨーロッパ中にたくさん存在する。

逆境を乗り越えていく大の強さはジャズとは関係ないのかもしれないけれど、大のジャズと自分をまっすぐに信じ続ける姿勢そのものに読者は感動してしまうのだろう。

先週読み返したばっかりなのに、また読みたくなってきた〜。手っ取り早く幸せになるには炭水化物とジャズが特効薬なんです。たぶん。

胸熱ポイントその5・人気絶頂・ピークポイントで解散する件

ブルージャイアントより

「お前ら最高だな」って。

はい、そんでこれがシュプリームの中での一番のムネアツな部分ですね。

“ナンバーファイブ”はなんとキャリア絶頂の「ノースシー・フェスティバル」のメガステージへの出演が決まっているにもかかわらず、解散を視野に入れた話し合いが持たれます。

発端は、リーダー・大の心境の変化によるものでした。

ブルージャイアントより

「最高の演奏をしたら解散する」というなんとも大らしい条件のもと、バンドの4人は”ノースシー・フェスティバル”のステージに立ちます。

バンド内の理解はかつてないほど高まり、お互いがお互いを高め合う最高の演奏をするナンバーファイブ。

「本当に解散してしまうのか?」という3人の思惑とは裏腹に、自身の演奏で”オレは行くんだ”という強靭な意志を表現する大に、メンバーたちはステージで涙をこらえることができなかった。

ブルージャイアントより

はぁ。これは泣くよね。もうするずる。

こんな風にしてナンバーファイブは解散は決定してしまうんだけど、ジャズという音楽の刹那的な魅力とか、自由度の高さゆえの爆発力とかがこのライブシーンに凝縮されていて、本当に息をするのも忘れるくらいのめり込んでいしまう。

セリフの少なさが全く気にならない、4人の演奏の躍動感が伝わってくる名シーンだ。

スラダンの山王戦を思い出したわ。もう一回見よ。

胸熱ポイントその6・大ちゃん、世界的に成功してるやん。という件

ブルージャイアントより

みんな車内でオナラするのよ?

本当に最低。

このセクションは前回から続いている巻末に書かれているエピローグ部分ですね。

2ndであるシュプリームのバンドメンバーのインタビューが収録されたりしていて、大が世界的に成功している様子を思い浮かべることが出来ます。

その他にも当時無名だった大を助けてくれた人物だったりが登場して、当時のことを振り返っている様子はやはり高まるぅぅ〜って感じです。やりらふぃ〜って感じです。

医者になったっぽいクリスと、大に出会ったことでジャズを志したあの日の少年。

クリスがいなければ大のドイツでの日々はもっと厳しいものだっただろうし、少年の優しさは大に異国の地で戦う勇気を与えたと思う。

大と回ったヨーロッパツアーを楽しそうに語るブルーノ・ハンナ・ラファエルは現在もジャズプレイヤーとして活躍しているっぽい。

現在っていつなんだろう?ともあれヨーロッパをドサ回りしていた時のメンバーの話が聞けるのは非常に面白い。ワクワクする。うぇいうぇい。いぇいいぇい。

現在も大と一緒に時代を作っているっぽいノアとアーニー。

自分もPAのエンジニアの端くれなので、ノアさんにはちょっと感情移入してしまう。これだけアーティストに頼りにされたらエンジニア冥利に尽きるよなぁ。

アーニーも登場時は腕は立つけどお調子者ってイメージでTwitterとかを炎上させちゃいそうな軽薄なイメージがあったけれど、物語を通してみると情熱溢れるジャズマンって感じで大ともいい関係性を築いていく。

どちらも大好きなキャラクターなので、後日談的に大の話が聞けるのは興味深い。

こーんな感じのインタビューの中で、大の活躍がワールドワイドになっている(っぽい)ことがドンドン鮮明になっていく。

やっぱりこのエピローグの構成、ムネアツだなぁ。3rd・エクスプローラーでも続けて欲しいなぁ。きっと続けてくれるんだろうなぁ。

最終的には大が出てきて半生を語るのだろうか?暗転してブルーノ・マーズが「I wanna merry you」って歌い出してフラッシュモブ的なものが始まるのだろうか?

気になるけど夜も更けてきたのでそろそろ終わろうと思います。悲しいけれどぽやしみなのよね。

ブルージャイアント-シュプリーム・使用曲など・考察まとめ

というわけで、今回は前回から引き続き“ブルージャイアント・シュプリーム”についてネタバレ考察してきました。(考察?)

シュプリームにも実在する曲が多数使用されているので、今日も自分のわかる範囲で載せてみます。

それでは次回は3rdであるエクスプローラーですかね・・まだまだ続きそうなので考察するのは先になりそうですが、タイミングを見て書いてみようと思っています。

それでは今日はこのへんで。おやすみなさーい。

ブルージャイアントより

フェスのヘッドライナーである大御所ベーシストのサムと一緒に大たちが演奏した曲。

ジャズじゃないけどブルーノが空港でセッションしたクラヴィーアの6番。

アーニーがサックスを吹くきっかけになったマイケル・ブレッカー。

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