マンガ・ブルージャイアントのあらすじ【ネタバレ考察】

田原俊彦

【ブルージャイアント】ってどんなマンガ?
ネタバレしてもいいから、あらすじが知りたいな!
それと、できれば無料で読みたい!

こういった人向けの記事です。10分ほどで読める文章量。

この記事を書いてる人・イチロー

※紹介制度があるサービスは紹介リンクを貼っています。

目次

マンガ・ブルージャイアントのあらすじ【ネタバレ考察】

こんばんは。PA(舞台音響)ブロガー・イチローです。久しぶりにマンガの記事を書いてみます。

“ブルージャイアント”めっちゃ面白いですよね。ジャズなんて仕事以外でほとんど聴いてこなかったけれど、このマンガを読んで興味が出て割と聴くようになりました。

そんで今日はこのマンガの面白いところとか・あらすじ・登場人物なんかを紹介していこうと思ってるんですが、このジャンルのマンガは“演奏シーンがどう見えるか?”がかなり重要なポイントになっていて“ブルージャイアント”はそこの打点がむちゃくちゃ高い。

まさに音が聴こえるマンガって感じ。

ロック好きだけれどこのマンガは“BECK”にも負けないほどの面白さがあると感じている。今日は”ブルージャイアント”の話。

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『BLUE GIANT』(ブルージャイアント)は、石塚真一による日本の漫画。ジャズを題材とした作品で、『ビッグコミック』(小学館)にて2013年10号から2016年17号まで連載された。

第1部の舞台は仙台と東京。同誌2016年18号からはヨーロッパに舞台を移した第2部『BLUE GIANT SUPREME』(ブルージャイアント シュプリーム)が2020年9号まで連載され[1]、同誌2020年11号からはアメリカを舞台とした第3部『BLUE GIANT EXPLORER』(ブルージャイアント エクスプローラー)が連載中。

Wikipediaより
著:石塚真一
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ブルージャイアントの登場人物

まず最初は”ブルージャイアント”の主要な登場人物の紹介からしていきたいと思います。

物語の主要メンバーということで、バンドメンバー3人と、”宮本大”の師匠の4人ですね。

大の家族とか、地元の同級生とか、ソー・ブルーの平さんとか他にも味のあるキャラクターが目白押しなんですが音楽マンガってことで演奏家に絞ってみました。

主人公・サックス・宮本 大

2013石塚真一/小学館

オレは、世界一のジャズプレイヤーになる。

本作の主人公”宮本大”ですね。

仙台出身の高校生が世界一のサックスプレイヤーを目指す物語が”ブルージャイアント”なのです。

学生時代はバスケ部に所属していましたが、同級生の近藤に誘われてジャズライブを観に行ったところから音楽に開眼。

ジャズの神様に取り憑かれたかのようにテナーサックスの練習に明け暮れる青春を送ります。

高校を卒業した後はプロのミュージシャンを志し上京。後のバンドメンバーとなる同級生の玉田と生活を共にする。

人を疑うことを知らない、真っ直ぐで純粋で優しい性格。声がめちゃくちゃに大きい。

ユーモアがあって根性があって自己肯定感が半端ない。だから絶望に落っこちることがない。

ちなみに幼いころに母を亡くし、地元には父・兄・妹がいる。

大の同級生・ドラム・玉田 俊二

2013石塚真一/小学館

大、オレは知ってるぞ。お前の努力とひたむきさを。お前の成功を知ってるぞ。ぶちかませ、大。

大の地元の同級生でお調子者の性格の”玉田俊二”。

東京でのキャンパスライフに憧れて東京の大学に進学するが、現実の怠惰な大学生活に違和感を感じ、”何かに本気で打ち込みたい”と思うように。

同居していた大が熱心にサックスを練習していることに感化され、ドラマーとしてバンドの練習に参加するようになる。

玉田のバンドへの参加はもう1人のメンバーである雪祈の猛反対を受けるが、自宅でドラムセットでの猛練習や、音楽教室に通ったりするなどの努力で、必死にバンドの練習に参加し腕を上げていく。

人の気持ちなんて一緒にいるヤツのことでさえほとんどわからない。本人にしかわからないことがほとんどだし、本人すらわからないことだって多い。

玉田がこんなにドラムに熱心になるなんて大も読者も誰もわからなかっただろう。

音楽に没頭するあまり大学を留年してしまうころには、大と雪祈とのトリオバンド”jass”の一員として活動をすることになっているのだった。

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孤高の天才・ピアノ・沢辺 雪祈

2013石塚真一/小学館

内臓を、ひっくり返してやる。何一つ、悔いのないよう。

大と同い年の凄腕ピアニスト”沢辺雪祈”。東京のライブハウスで出会うことになる。

4歳のころからピアノを習い始めた天才肌のピアニスト。

演奏が下手な人間に対しては心無い言葉を放ったりもするが、地道な毎日の努力を欠かさない努力家でもある。

紆余曲折やもん着はあったが、大・玉田と共にジャズトリオを組むことになり、幼少期から憧れていた老舗ライブハウスである”ソー・ブルー”への出演に手が届くところまで上り詰める。そこまでのお話が”ブルージャイアント”での物語。

同じ状況でなにを感じるかなんて人によって違う。しかも感情には理不尽とか矛盾が同居したりする。一筋縄ではいかない。

このマンガはみんなが失敗を繰り返して、それぞれが人間として成長していく物語だ。

だからタラレバ的な話は一切したくない。つまりこのマンガの中で僕は雪祈が一番好きだ。今気がついた。

サックスの師匠・由井

2013石塚真一/小学館

ブルージャイアントが現れてお前の耳に届く日が来る。そいつだ。

最後は大のサックスの師匠である”由井先生”。

とはいっても最初の出会いは路上で酔っ払った由井がストリートミュージシャンにクダを巻いているのを大が止めに入った時だったのだが。

仙台で個人スタジオを所有しており、そこで音楽教室を開いたり地元企業のためのPRソングを作曲して生計を立てている。

独身で酒好きなため部屋はいつも汚いが、幼少期からレベルの高い音楽教育を受けて育ち、学生時代にはアメリカに渡りジャズに傾倒。

しかし由井の想像以上に世界は広く、自分の限界を見極めたことで現在の生活に至っている。

惰性の生活の中で突如として現れた大の才能に驚き、無償でサックスの奏法を手ほどきする。

教育ってのはどんなものでも運の要素がかなり強くて、先生が良ければいい教育を受けられるし、ダメな先生に当たれば機会損失につながる。

優しく・厳しい師匠に出会えた大は、ほんとうに運が良かった。

ブルージャイアントのあらすじ

“ブルージャイアント”のあらすじを簡単にまとめると、

・仙台のバスケ少年がジャズに目覚めてサックス猛練習

・ミュージシャンを夢見て上京してバンド組む

・”ジャズ”というジャンルの壁を乗り越えてファンを獲得していくバンド

・日本屈指のライブハウスに出演することになるのだが・・

といった感じです。簡単すぎて魅力が伝わる気が全くしないので、ここから詳しく書いていきます。

意思のある作品はみな素晴らしいものばかりで、ずっと残ってほしいと思って毎回わかりやすく伝えたいと思っている。

毎回、マンガだったら読み返して、音楽だったら聴き返して、あまりも感じすぎていつもちょっと泣きそうになります。

そうです。なんだか最近涙もろいんです。

サックスとの出会い・挫折

著:石塚真一
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オレ、あの日・・・ジャズにうたれちゃってさ。

主人公の大がジャズの虜になったのは中学生の時。

同級生の近藤に連れられて聴いたジャズライブがきっかけでサックスに目覚めることになった大は、年の離れた兄に楽器を送ってもらい練習に明け暮れる日々を送る。

(理解あるお兄さんが大の人生において大きな支えになる)

単独で、しかも我流で練習し続けてきたためろくに楽譜も読めず、ジャズのスタンダードも知らない大だったがその魅力的なサックスの音に魅せられた楽器店の店長の計らいによってジャズバー”バード”にて人生初のライブを行うことになる。

しかしバンドに入って他の楽器と合わせたことのない大は、アンサンブルを無視してひとりパワフルな演奏をしてしまい常連客に怒鳴られ、演奏途中にステージを降ろされてしまう。

大にとってはほろ苦いライブデビューではあったが、そのパワフルすぎるサックスの音は一部のジャズフリークに強烈な印象を与えた。

そのライブで、荒削りではあるが才能溢れる大の演奏能力に気付いたジャズバー”バード”のマスター・川西によって由井に引き合わされる大。

師匠との運命の出会い(再会?)によって大はジャズ演奏に必要なスタンダードな知識・技術・音楽のメソッドを獲得していく。

2013石塚真一/小学館

才能の開花・仙台との別れ

著:石塚真一
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オレは、行ける。どこまでも行ける。仙台を離れるよ。

師匠である由井との出会いによって加速度的にサックスが上達していく大は、音楽教師である黒木先生とのデュオで文化祭ライブに参加する。

ロックバンドばかりの同級生に囲まれながら場違い感満載で登場した大と黒木先生だったが、才気あふれる大のサックス・ソロで観客の心を鷲掴みにする。

問題点を並べながらも大の成長を一番身近で感じていた由井は、大をバンドの中で演奏させたいと思うようになり再び”バード”のステージに立つように大に指示を出す。

師匠との特訓によってバンドの中でも自分を発揮できるようになった大は、自分を酷評してきた常連客をうならせ見事リベンジを果たした。

地元の仙台で経験できることはほとんどなくなってしまった大は、由井の後押しもありプロのサックスプレイヤーになるべく東京へ旅立つことを決意する。

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2013石塚真一/小学館

雪祈との出会い・バンド”jass”の結成

著:石塚真一
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オレしか出せない音を出すのに、必死です。

上京後は地元の友人であり東京の大学に進学していた玉田のアパートに居候しながら仕事やバンド仲間を探していた大。

ある日偶然入ったジャズバーで演奏していた天才ピアニストの雪祈と出会い、お互いバンド仲間を探していたこともありセッションをすることに。

そのセッション後、サックスに触れてから3年とは到底思えない大の演奏に感銘を受けた雪祈。

素直になれない雪祈は大をひとり帰した後、その3年間の努力を思い涙を流すのだった。

互いに10代という若さで、さらにはお互いの演奏能力を認め合った2人は意気投合しバンドを結成することになったのだがドラム探しが難航。

その話を聞いていた玉田がバンド加入に名乗りを上げ、大は賛成するが雪祈が大反対。

ジャズの敷居の高さを憂う大と、ジャズプレイヤーとしての野心に燃える雪祈は激しく衝突するが、玉田の熱心な姿勢と、大の情熱に押される形で雪祈が渋々承諾。

ジャズトリオ・”jass”が始動する。

三人は練習を重ね定期的にライブ活動を行うようになる。

ドラムの初心者である玉田は毎回自身の無力さに消沈するが、大・雪祈の10代とは思えない演奏能力とカリスマ性は話題を呼び、その全てのライブで評価を得ていく。

ライブを重ね”jass”に固定客が付くまでになってきた頃、たまたまライブに居合わせたプロのギタリスト、川喜田の飛び入りセッションがきっかけになりさらに知名度は上がっていく。

ミュージシャンとしての野心に燃える雪祈は、兼ねてからの念願であった日本のジャズの聖地”ソー・ブルー”のステージに立つべく営業をかける。

川喜田のコネクションを使い”ソー・ブルー”の支配人である平にコンタクトを取ることに成功するが、対面した雪祈の態度やプレイを酷評されてしまう。

しかしそれは将来有望である若手ミュージシャンを想っての平からの愛情であり、雪祈もそのことは痛いほど理解していた。

2013石塚真一/小学館

“ソー・ブルー”への出演・雪祈の事故・バンドの解散

著:石塚真一
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大は「ソーブルー」で一体どうなるんだろうーーー?

ジャズファンとして将来有望なバンド”jass”に対して気持ちが高揚してしまい、大人気ない感情的な発言をしてしまったことを後悔する平だったがその思いは杞憂に終わる。

雪祈は平の発言を「ありがたい」と感じ、自分のピアニストとしての殻を破るために日々前進していた。

平の他にも”jass”の音楽に魅了される音楽関係者が現れたり、プロとして活動する人気のジャズバンドとフェスで共演するなどして自分たちのバンドを成長させていく大・玉田・雪祈の三人。

“jass”のライブに定期的に足を運ぶほど目にかけていた平は”ソー・ブルー”での出演バンドにピアニストの欠員が出るとすぐさま雪祈にサポートを依頼。

驚き、激しい重圧を受けながらも自分の実力を出し切った雪祈に、各方面から賞賛の声が上がり、結果的に”jass”の評価もかつてないほど高まることになる。

雪祈の天才的なプレイが話題になり、満を辞して平は”jass”に自身の老舗ライブハウス”ソー・ブルー”への出演オファーを出す。

メンバー全員が10代のジャズバンドが、日本屈指のライブハウス”ソー・ブルー”へ出演するというニュースに国内のジャズファンは胸を熱くしていた。

そんなバンドのブレイク前夜に悲劇は訪れる。

棒振りのアルバイトをしていた雪祈に、居眠り運転のトラックが突っ込んできてピアニストの生命線である右腕に重傷を負ってしまうことに。

雪祈抜きで”ソー・ブルー”のステージに立った大と玉田は、雪祈の思いを楽器に託し鬼気迫る熱演を披露。天才ピアニスト不在の”jass”ではあったが、業界関係者に強烈なインパクトを残した。

“ソー・ブルー”での熱演のあと、ようやく雪祈との面会がかなった大・玉田は雪祈から”jass”の解散を切り出されてしまう。

切断寸前の重傷を右腕に負ってしまった雪祈は、回復の目処も立たない自分が「大の才能を止めてはいけない」と考えた末での決断だった。

玉田はその想いに納得し了承。大も葛藤や様々な想いに揺れながらも最終的にその提案を受け入れる。

“jass”は解散することになった。

大は一旦仙台に戻り、師である由井に自分の状況を説明。バンドの解散を機に海外挑戦を決めていることを説明する。

由井はその挑戦の背中を押し、ある国を大に提案する。

大は新天地へ旅立つのだった。

2013石塚真一/小学館

ブルージャイアントの胸熱ポイント

うーむ。あまりに残酷な結末になってしまいましたが、雪祈にだって未来や希望がないわけじゃない。

物語は続いているので、今後どのような形で玉田・雪祈が登場してくるのかも楽しみです。

さて”ブルージャイアント”のあらすじについて簡単に触れたところで次はこの作品が「なぜそんなにアラフォーの胸を熱くさせるのか?」について考えていきたいと思う。

あくまで個人的で主観的なおすすめポイントなので、生暖かい目で見守ってください。そんな目で見ないでください。

ブルージャイアントの胸熱ポイント1・大の家族があったかすぎる件

著:石塚真一
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世界行って世界一になったらポルシェ買うから、兄貴にも、ゼッテー買うから。

まず最初はジャズとか音楽にはあんまり関係なさそうな話なんだけど”大の家族があったかすぎる件”について。

幼少期に母親を亡くして以来、大は父・兄・妹との4人家族として暮らしてきた。

大がジャズに目覚めた後、自分を疑わずに音楽と向き合い続けることが出来たのはこの三人の家族の存在が非常に大きいと個人的には感じている。

大の誇大妄想的な夢を笑うことなく、信じて力強く背中を押した父。

ひとり親の家庭を経済的に支えるために高卒で就職し、さらにはサックスが欲しいという弟のために楽器店の一番高いサックスを36回ローンで購入し与えた兄の雅之。

兄の夢への本気度を誰よりも理解し、寂しさを我慢して大を送り出した妹の彩花。

大の物怖じしないおおらかな性格や、精神面がそのまま演奏に発揮されるセンシティブさは、このあたたかな家族の中で形成されたものに違いない。

2013石塚真一/小学館

ブルージャイアントの胸熱ポイント2・大のポジティブさがすごすぎる件

著:石塚真一
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へでもねえや。

読者がこのマンガを読んで胸熱になるのは、大が僕らの背中を押すからだろう。

主人公である大はとにかく折れない。精神的にめちゃくちゃタフ。ちょーポジティブ。

でももちろん大だってひとりの人間だ。人並みに傷つくし、ツラい時はツラいし、苦しい時は苦しい。

それでもとにかく音楽の力を信じてるし、ジャズの素晴らしさを疑わない。

誰に何を言われても構わない、あらゆる否定的な言葉を聞き流して、笑い飛ばして、自分を肯定し続ける。

そんな大の姿が”ブルージャイアント”の素晴らしさの要因のひとつになっていることは間違いないだろう。

寒空の下での長時間の練習・初ライブでじじいに怒鳴られた時・路上というこれ以上ないアウェーでの演奏・場違いな文化祭のステージ・上京後の集客がうまくいかなかった時期・初恋の人との別れの時・そして雪祈の事故。

なんどもなんども、何回も何回も何回も、傷ついて。

それでもジャズを信じて疑わないで立ち上がり続ける男の話。それがこのマンガ”ブルージャイアント”なのだ。

2013石塚真一/小学館

ブルージャイアントの胸熱ポイント3・音楽に賭ける人間たちの情熱がすごい件

著:石塚真一
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出したい音なら、いくらでも湧いてくるんですよ。

“ブルージャイアント”は音楽マンガでありジャズマンたちの生き様を描いた物語だ。

そのジャズマンたちの情熱が半端ない。それもそのはずジャズってーのはソロ演奏で生き様や自分という存在を全て表現する、とてつもなく激しい音楽だからだ。

つまりは演奏する人間の人生が反映される音楽なので、どうしてもその演者の人生のバックグラウンドが浮き彫りになる。

このマンガは現在進行形で続編が出ているけれど(2021年現在で第3部の連載が行われている)1stであるこの作品のジャズマンと言えば、大・玉田・雪祈の3人だろう。

先述したさまざまな理由から、奥行きがあり人間味あふれるパワフルさと表現力を持った大のサックス。

初心者ながら必死にドラムを練習し、そこに自己実現の可能性を見た玉田。

幼少期からピアノに触れ鍛錬を欠かさず、物語の後半では人間味を増すことで自身の演奏の壁を越えることに成功した雪祈。

この3人が命を燃やしながらジャズに没頭する姿に胸が熱くならない人はいないだろう。

「やばい!なんかしたくなってきた!」って思ったらそれが大正解。

いい作品や素晴らしいカルチャーに出会った時、僕らはいつだって衝動的になってしまうのだ。

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2013石塚真一/小学館

ブルージャイアントの胸熱ポイント4・マンガなのに音が聴こえてくる件

著:石塚真一
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咲いてんだ。お前はハナっから咲いてんだ。

音楽マンガってジャンルは本当に難しいと思う。

だって音が聴こえないんですもの。過去のさまざまな作品が絵だけで音楽を表現するという難題に挑戦し、挫折してきた。

これが音楽マンガってジャンルがヒットしない要因だとされているのだが、この”ブルージャイアント”は音楽が聴こえてくるのだ。不思議ぃぃ〜。

イチローの特技はきのこを食べずに幻覚を見れることなので、この意見はあまり参考にならないのかもしれない。

いやもちろん紙が空気を振動させることはないので厳密には聴こえないのだけど、このマンガが伝えたい”音楽の熱量”はどんな読者にも伝わる気がしている。

言いたいこと、わかってもらえるだろうか?

大のシーンでいうと”jass”としての初ライブとかプロのギタリストである川喜田が感銘を受けたライブが印象的だなぁ。

玉田の演奏でいうとフェスに出演した際のプレイや雪祈を事故で欠いた”ソー・ブルー”でのライブだなぁ。

雪祈も印象的なシーンはたくさんあるけれど、大に煽られて殻を破るシーンや”ソー・ブルー”でのライブシーンなどは本当にエモーショナルだった。

紹介してきたシーンはほんの一部だけれど、ジャズやバンドの熱量をギュッと詰め込んだ作画は本当に音楽が聴こえてくるくらいの臨場感と迫力がある。

なんども比較して申し訳ないけれど“BECK”を読んだ時にも感じたようなことを”ブルージャインアント”にも感じるのだ。

これはこのマンガが成功した大きな要素のひとつに挙げられるはず。

行った場所からはいつでも戻ることができるけど、知ってしまったことからはもう戻れない。

このマンガを読んでしまった後、あなたのマンガへの熱量のハードルは上がってしまうはずだ。きっとおそらく。たぶんぜったい。

(”熱い”ってこういうことなのね!)

2013石塚真一/小学館

ブルージャイアントの胸熱ポイント5・過去形で語られる物語に想像が膨らむ件

著:石塚真一
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ものすごくメチャクチャな演奏、でも1発でホレました。

いろいろ”ブルージャイアント”の良さについて語ってきたけれど、このマンガの構成うまいなぁ・・って思うポイントとして『大が成功者として存在する未来』が巻末に示唆される点にあると感じる。

この構成のおかげでさまざまな苦境に見舞われてしまう感情移入したキャラクターたちが”報われている未来”というものを、僕ら読者は想像することができる。

これは長編の作品を読んでいく上で、読者側のメリットとしてデカイ。

このように『大物ミュージシャンになった大のドキュメンタリー映画』みたいな形で、大に関わったさまざまな人たちが、その当時のエピソードを語るという構成。

大昔のことを思い出すように語るその口調からおそらく10年以上の時が経過しているものと思われる。

早い話僕ら読者は、過去のエピソードをなぞりながらを大の半生を追っていくって感じ。

一緒に演奏したミュージシャン・大の家族・地元の友人やバンドメンバー。

大とジャズでつながった人々がその当時の印象を振り返る。

あまりフォーカスされなかったキャラクターたちが、大とのエピソードをどう感じていたのかがわかる構成は本当に面白いし、読者に「大ちゃんどんだけ大物になったん!?」みたいな衝撃も与えることができる。

多分ファンたちは毎回楽しみにしているセクションだと思う。

2013石塚真一/小学館

マンガ・ブルージャイアントのあらすじ【作品の中の使用曲・まとめ】

はい。こんな感じで今日は音楽マンガの”ブルージャイアント”について考察・まとめを書いてきました。

ここまで書いてきたように「ジャズって敷居が高そうに感じる・・」とか「音楽マンガって伝わらないよね・・」みたいに思っている人にぜひ一度読んでほしいマンガです。

もともと音楽好きな人なら実在するミュージシャンとか楽曲とかに「お!」ってなると思うし、ジャズ・ミュージックに詳しくなることもできる。オススメ。

このままどんどん自分と世界とをマッチングしていければ、40代で街コンデビューして、50代でプリングルス食べながらストロング酎ハイを飲んで韓流ドラマを観れるようになるかもしれない。

ジャズやこれはほんの一例である。これからもさまざまな方面に自分を広げていきたい。

あ、最後になっちゃったけど作中に出てくるジャズスタンダードを少しのせてみます。

マンガの中に曲名が出てきたら調べてみると面白いし、より一層”ブルージャイアント”の世界に浸かることが出来ますよ。

機会があったら続編である”シュプリーム“とか”エクスプローラー”についても書いてみようと思ってます。今日はこんなところで。

最後まで読んでもらってありがとうございました。

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jass”の初ライブの一曲目はソニー・ロリンズのこの曲だった。

大たちライブに川喜田さんが飛び入りしてきた時の一曲。

大が上京前に家族を集めて吹いた一曲。

ジャズじゃないけど雪祈の練習曲。大に「ずっと聴いていたい」とまで言わしめた一曲。

2013石塚真一/小学館
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