時代の寵児-Youth Lagoonの残した3作品

音楽の話

pitchforkが惚れ込んだ”ユースラグーン”の活動が終了した

今日は人気絶頂の2016年に突如活動を止めたYouth Lagoonについて紹介していきたいと思います。

一気に人気絶頂に駆け上って急な活動停止だったので驚いた人も多かったはず。

ユース・ラグーン(Youth Lagoon、1989年3月18日 – )は、アメリカの音楽家トレヴァー・パワーズ のステージ名である[1] (カリフォルニア州サンディエゴ出身、アイダホ州ボイシ育ち)。

Wikipediaより

“ユースラグーン”ことトレヴァー・パワーズの過去・来歴について

アメリカのアイダホ州出身のYouth Lagoonことトレヴァー・パワーズ。

ティーンエイジャーの頃に様々なバンドでの音楽活動に明け暮れますが、パワーズが選んだのは孤独の創作への道でした。

Youth Lagoon名義で活動を始めたのが20代前半の頃。

「自分にとって意味ある音楽を作る」ために家族に隠れて寝室で制作した「July」と「Cannons」を自身の配信サイトのページにアップロードしました。

昔の映像だとYAMAHAのmotifを使用していた事が確認できます。

寝室での創作活動はまさにベットルームポップの名にふさわしい。

その2トラックは瞬く間にweb上で話題になり米名門レーベルFat Possumの目に止まります。

そのままトントン拍子に1stアルバム「Year of Hibernation」が発売になり、pitchforkの「ベスト・ニュー・ミュージック」を受賞。

孤独と向き合って寝室で作り上げたパワーズのトラックが世界に認められることになります。

last.fmより

“ユースラグーン”の残した3作品について・ちょっと考察

ここからはYouth Lagoonの残してくれた3枚のアルバムについて紹介していこうと思います。

最初は全世界の音楽フリークに衝撃を与えた1stアルバムから・・

Year of Hibernationから「17」

2011年発表のYear of Hibernation。

pitchforkに取り上げられたことで瞬く間に世界に知れ渡りました。

ちょうどヨーロッパ勢を中心に「ベットルームポップ」と言われるチルアウトから派生した音楽ジャンルがトレンドだったこともあって、Youth Lagoonは歓迎をもって世界中に受け入れられました。

新しくて・・どこか懐かしい。人生の走馬灯みたいな作品です。

last.fmより

今まで聞いたことないはずなのにどこかノスタルジー。

10代の夏休みのキャンプの夜みたいなアルバムですね。

モチーフとしては「不安の克服」として制作された1stアルバムだそうです。

どこかノスタルジーなのはパワーズ自身が住み続けている地元「アイダホ」の空気が影響しているのではないでしょうか。

もうミュージシャンにとっては慣れ親しんだ地元を離れて制作活動をする時代じゃないのかもしれない。

Wondrous Bughouseから「Dropla」

「より人間の精神に魅了されること、そして霊的なものが物質世界と出会うところ」

それがモチーフになったとパワーズが語る2ndアルバムです。

「決して死ぬことはない」と繰り返し歌うパワーズ。

1stから一貫して彼のテーマに「死生観」というものが存在しましたが

この2ndアルバムのツアー中に友人が川で溺れて亡くなってしまうという不幸に見舞われます。

「死」が更に現実的なものとしてパワーズ青年を捉えます。

drowned in soundより

亡くなった友人のため全ての予定をキャンセルして1年以上地元から離れなかったパワーズ。

その1年間に及ぶ地元での創作活動が3rdアルバムへとつながっていきます。

余談としてはWondrous Bughouseのサイケデリックなジャケットは「マルシア」という薬物中毒者である女性が書いた作品だそうです。

このジャケットの絵はドイツの書籍でパワーズ自身が発見したそうです。

人知を超えたエキセントリックな絵のタッチに魅了されたのでしょう。

Savage Hills Ballroomから「Highway Patrol Stun Gun」

今までのパワーズの楽曲は「ベットルームポップ」に区分分けされていただけあって、トラックのエッジのぼやけ方や柔らかな音質が特徴的でしたが、3rdアルバム「Savage Hills Ballroom」は少し様子が違います。

非常にポップなメロディーが全編を通して聞けてしかも楽曲にカラフルな装飾が施されています。

音楽フリークでなくともすんなり耳を傾けられる構成に仕上がっています。

昔から気だるいポップさがウリだったけど、それに爽やかさと煌びやかさが兼ね備わった感じ。

ITWより

パワーズ自身はこの3rdアルバムのコンセプトを「人間は皆欠陥を抱えながらも、完璧に振る舞おうとすること」だと語っています。

今までの全2作が「死生観」だったことに対して3作目は「リアルとの邂逅」だったのでしょう。

作品全体を通じて人間の生々しい躍動を感じることができます。

友人の死を乗り越えて自分の人生と向き合ったのでしょうか。

Youth Lagoonのプロジェクト終了後について・現在・これから

amassより

兄弟&姉妹のみんな、幕を降ろそうと思うんだ。

ユース・ラグーンを通して言いたいことはもう残っていない。

今後はもう存在しないんだ。過渡期の3部作よ、永遠に。

『ザ・イヤー・オブ・ハイバーネイション』と『ワンダラス・バグハウス』、『サベイジ・ヒルス・ボールルーム』は、とある隔離された孤独なスペクトラムを占めていたものなんだ。

もうその空間にはいられないし、いたくもない。ユース・ラグーンは完結したんだ。

山の頂上に辿り着いて、そうすることでしか登りたいと思うより大きな景色を見ることができなかったんだ。

自分自身の作ったもので、首輪をつけられて人質になっているのは奇妙なことだよ。

音楽を通して僕はすべてを綴ってきた。

平穏も、混乱も、創造も、破壊も、人生も、永遠の眠りもね。

そして、僕はここにいて、絶え間なくインスピレーションを受けている。

言い残したことはたくさんあるけど、それはユース・ラグーンを通してのものじゃないんだよ。

どんな形にしろこの試みを支えてくれた人々に感謝したい。

今度のツアーがユース・ラグーンでのパフォーマンスとして最後になる。

これは物事の終わりなんかとはかけ離れたものなんだ。始まりなんだよ。

安らぎと愛と目覚めのなかで。

2016年に突如プロジェクトの終了を発表したパワーズですが、
個人名義では2018年にリリースもあったりと活動自体を休止している訳ではないのです。

当初の噂ではバンド結成などの話もあったようですが、トレヴァー・パワーズ名義で2018年に新作も発表しています。

ソロプロジェクトが完結しても本人名義での活動は続いていますので、ファンにとっては一安心ですね。

まとめ・ノスタルジックなアンビエント・ベットルームポップ

今日はプロジェクト終了してしまったアーティスト「Youth Lagoon」について紹介してきました。

先ほども触れましたがパワーズの個人名義での活動は続いていますので、機会があったらそちらも紹介してみようと思っています。

シカゴのウィルコとはまた違ったアメリカ感を味わえるアイダホのYouth Lagoonにこれからも注目しましょう。

今日はこんなところで。

fuse.tvより

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