
- スズキイチロー(36)
- PA(舞台音響)カンパニーに所属
- 音響ブログも執筆
- ネクラなnoteも執筆
- 甘酸っぱい交換日記も執筆
- ブロガー集団・アドセンス解放戦線代表
- こじらせ団体・メンヘラの止まり木主催
- Twitterの一部界隈においてカルト的な人気と噂
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TOMOOの良さ味についての考察【風味?YUKI味?源味?iri味?】
最近TOMOOさんを実際に観る機会があったんですよ。
いやー、良いですね、めちゃくちゃ良かった。
曲も良いし、歌詞も良い、可愛いし。
1stの1曲目が冒頭の動画の“Super Ball”、これにやられちゃう人は多いと思うけど、
俺はむしろライブで観た“Grapefruit Moon”でしたね、ほんっと。
いや、そのどちらでもない、TOMOOならではの強さがあった。
世の中のことはほとんど知らない俺だが、これだけは確信を持って言える。
ライブが良いアーティストはイケている。
デビューアルバムと共に、今年リリースされたばかりという2ndも早速購入してみることにした。
若干30歳とは思えないほどの高尚な詩人であった。
日々生活に勤しむ小市民として、TOMOOならではの独自の語彙にいちいち感動してしまう。
涙もろいのは老いでしょうか。まぁ動物全体で見たらかなり高齢なほうに入るし、犬ならもはや老犬なので仕方ないですね。
このハックルベリーフレンドって曲もアルバム曲なんですよ。しかもかなり後半の。
それなのに、紡がれる言葉の一つひとつが丁寧で、豊かで、深い。
アルバムのどの部分を切り取っても奥行きがあるんですよね、なんか。
人工甘味料みたいな匂いのする女の子じゃなくて、ちゃんと生きてるなんだってのがビシビシ伝わってくる。
俺はそう思うんだけど、まぁ音楽なんてその時のその人の感情次第でしょ?
神様もいなければ教科書もないのでいろいろな解釈があっていいよね。
愛〜、ってなんかポップシーンでは安直に消費されてる言葉じゃないですか?
だから難しいと思うんですよね、愛が〜、とか愛を〜、とか。
他者への愛を装った自己愛とか、またか、と。
その時点でヘッドフォンを外すと思うんですよ。みんな。
絶対外す、何賭けてもいいマジで。この場にいない花京院の魂も賭ける。
2枚のフルアルバムを聴いて思ったのは、彼女の心の透明さ。心の在り方。それが愛に変換されて言葉になっている。気がする。
“Super Ball”の《丸いままつらぬいて》という歌詞にあるように、
しなやかな柔らかさを持ちながらも確かな芯を持っている。
折れることなく揺れると歌ったバンプ藤原を彷彿とさせるではないか。
まあ、とにかく「めちゃ良い曲やんけ」って思うハズなのでね。
料理でいうウェイパーとかごま油みたいなインスタントな旨味じゃなくてさ。
ちゃんとダシ効いてるのでね、彼女のこと、どうかひとつよろしくお願いします。
TOMOOのおすすめ曲
ってことでシノゴノ言わず聴いてみましょう!
歌詞が良いとか、曲がいいとか言うけど、勢いでフルアルバム2枚まとめて買ってしまった手前、引っ込みがつかなくなってるだけじゃないのか?とか思ってませんか??
2時間並んで食ったラーメンがたとえマズかったとしても、なんか認められないあの現象と同じことが起きてるだけじゃないのか??とか思ってませんか???
とにかく!ちゃんと一回聴いてみてください!頼むよ。
TOMOOおすすめ曲・その1【餃子】
いきなりこの曲!その名も【餃子】!
一聴するとなんとも不思議な残響感だけ残ってしまうかもしれない、そのくらいいわゆる普通のJ-POPからは一線を画している。
いや、16線くらい画しているかもしれない。
リスナーの”聴きやすさ”から外れた音楽はなかなか評価されづらいのが現状の日本で、この曲がどれだけ受け入れられるだろうか?
「キャッチーじゃない」という理由だけで、 画一化された音楽が評価を受け、日本の音楽シーンはキャッチー戦争状態冷凍都市東京。
それがきっと一部の音楽ファンの言う「最近の音楽はつまらない」の正体なんだろうか。
「誰かの幸せは誰かの不幸せの上に成り立っている」ということに疑問を投げかける楽曲から、そんなリスナーは何を汲み取るでしょうか。
TOMOOおすすめ曲・その2【17】
大人になることのセンチメンタルさとポジティブさの間で揺れる心を表現した情緒的なバラード。
いいね〜、なんかユースラグーンの時も思ったけど、【17】って銘打ってる楽曲って名曲が多いよね。
いつも何気なく子どもたちと食べていたセブンティーンアイスにも、
これからは何かしらの感情が乗ってしまうであろう。好き。
TOMOOおすすめ曲・その3【オセロ】
1stの2曲目、キラーチューン【オセロ】。
白と黒、表と裏。
人間の光と陰、表裏一体、強さと弱さは違わず共存していますよね。
なんつーか、隣り合っているからこそ成り立ってるってゆーか、そんな思いが歌われております。
TOMOOおすすめ曲・その4【Ginger】
もともとこの曲がTikTokでバズって認知度が上がったらしく、可愛らしくて素敵キャッチーな1stの3曲目です。
歌詞を聴くと、猫の歌〜みたいな解釈で着地しがちだけど、上手く生きられない人の弱点を、解釈でチャームポイントに変えてしまうという可愛いラブソング。
シンプルなバンドアレンジだけど、低音の絡みやドラムの跳ね感で楽曲がより軽やかになっている。
TOMOOの楽曲の中では、メジャー・ポピュラーミュージックっぽい珍しい一曲かもしれない。
TOMOOおすすめ曲・その5【Lip Noise】
一転して内省的な視点で痛みに向き合っている「Lip Noise」。
鍵盤を軸にした重厚なアレンジがアルバムの終盤を迎えていることを示唆し、「高台」からの展望に導いていく。
確かな狂気を感じるが、思考は破綻せずクリアなまま進行していく。
空気の冷たさとか湿度とか、感覚と感情がリンクしてて、なんだかちょっと怖い。
TOMOOの良さ味についての考察【まとめ】
ってことで勢いでTOMOOさんについてまとめてみました。
万の字を持ってもしてもね、彼女の楽曲の一聴に勝る文章はないと思うので、ぜひ一度聴いてみてくださいね。
なんだろう、実際に生で聴いてると感きわまる瞬間みたいなのがあるんだけ、
心を打たれるとか、胸がいっぱいになる?みたいな受動系の感情+なんともいえない抽象的な風景が浮かんだ時の感情。
そんな感情に名前がつけばいいのに、そうすればもっともっと彼女の歌を正確に表現できる気がする。
【原風景】とかか近いのかもな、よくわからない。聴いてみてほしいです。ではまた!

