良さみ深すぎ・スリーピースバンド・Little Barrie
こんばんは。UKとかUSってよりもKYって感じのイチローです。やかましわ。
今日はイギリス王室公認のロックバンド「Little Barrie」についてです。あー…。公認ではないです。
でもでもすげーのよこのバンド。誰がどの曲聴いたって「イギリスの人ね?」ってわかる。
お菓子でいうところの白い恋人。もしくはマルセイバターサンド。「北海道じゃね?」
音数の少ない、無駄を削ぎ落としたクールなサウンドで知られる彼ら。もっと流行ったらいいと思う。
ギターとかベースとかドラムがローファイで最の高。気怠いブルースボイスも最高オブ最高。オラに語彙力を分けてくれ。
まぁ、そんなわけで「Little Barrie」についてちょっと語らせてほしい。

リトル・バーリー (Little Barrie) は、イギリスの3人組ロックバンド。彼らの音楽は無駄を削ぎ落としたソウル、ファンク、リズム・アンド・ブルース、ガレージロックの混合と形容されている。
wikipediaより

リトルバーリーのメンバーについて
はい!まず最初はバンドのメンバーを紹介していきます。
2020年にヘリオセントリックスのマルコム・カトーを迎えて再始動したリトル・バーリー!嬉しいッッ!
3人ともバンドでの活動の他、ビックネームのツアーアクトなど仕事を抱えており、多忙なミュージシャン・ライフを送っています。
ここでは亡くなってしまった前任のドラム。ヴァージル・ハウについても書かせてもらっています。
ボーカル・ギター バーリー・カドガン

ギターサウンドを主軸にしたLittle Barrieのコアでありブレーンのバーリー。
ブルースボーカリストとしてもめちゃくちゃカッコよい。アンニュイやら気だるいやらなんやらかんやら。
プライマルスクリームのツアーアクトとして業界では知れ渡った存在で、もともとギタープレイには定評があった。
モリッシーやポールウェラー、ケミカルブラザース、カサビアン、スローンローゼス、ダイナソーJr.などの作品やツアーにも参加してます。
人生の因果律が美しすぎて怖い。実在するのか?こんな人。2005年のサマソニ以来、生で観てないからにわかに信じがたいものがある。
ベース ルイス・ワートン

骨太なロックンロール・グルーブの屋台骨を担う存在。ベースのルイスです。
バンドを支えるプレイに徹していることが多く、バーリーの陰に隠れがちですが、デビュー当初からLittle Barrieのメンバーとして活躍しています。
バンドで外では、クールなイラストレーターとして活動しているのはあんまり知られていないのかも。
世界各国でイラスト展や個展を開く、天才肌のベーシスト。なんやこのバンド。びっくりロックミュージシャン万国博覧会か。
アートも休み休み言ってほしいわ。すごすぎ。すごむぎ。
ドラム ヴァージル・ハウ→マルコム・カトー

2017年に急逝したヴァージルです。
ヴァージルはプログレ・バンド「イエス」のスティーブ・ハウの実子に当たります。
ヴァージルの悲報を受けてバンドメンバーは声明を発表しました。
ここから2年ほどの間、予定されていたライブやツアーも無くなり、活動再開の目処も立っていなかった。
“僕らの親愛なる友人でブラザーだったヴァージル・ハウを失い、僕らは心が引き裂かれる思いをしている。彼の娘、家族、パートナーにお悔やみ申し上げます。この困難な時期、どうか彼らのプライバシーを尊重して欲しい”
バーリー・カドガン
“友人で、僕の人生におけるプラスのエネルギーだった彼を失い、僕は完全に打ちのめされている”
ルイス・ワートン
長い間、沈黙していたリトル・バーリーだったが、ヘリオセントリックスのマルコム・カトーとのセッションを敢行!
しかもアルバムリリースのおまけ付き!サプライズ・オブ・サプライズ!これはアレだね。「ぽきたw魔剤ンゴ!?ありえん良さみが深いw」ってやつだね。
もしくは「チョ☆チョニッシーナ マッソコぶれッシュ☆ エスボ☆グリバンバー ベーコンさん」だね!
すみません。はしゃいでいます。はしゃがせてください。そのくらい待ってた。おれ。
リリースにあたってバーリーがインスタでメッセージも発信しているよ。ファンの方。ぜひぜひ。
これからもたのむな!マルコム!


リトルバーリーのおすすめ楽曲・時系列順に紹介・ちょっと考察
ここからはLittle Barrieのオススメ楽曲を独断と偏見で紹介していこうと思います。
2021年現在までにLittle Barrieは6枚のオリジナルアルバムをリリースしている彼ら。
感動の復活作品「Quatermass Seven」まで時系列順に追っていってみます。誰か、ついてきて。
イチローは、ホスピタリティの一環で、ピエロになることで知られている。
普段はおとなしい性格であるからして、そんなに距離を取らないでほしい。誰か、ついてきて。
1stアルバムWe are Little Barrieから「Free Salute」
Little Barrieのデビュー当時。イギリスは、ガレージ・リヴァイバルの真っ只中。
そのすこし先の未来にニューウェーブ・ビートが垣間見えた2005年。突如として古臭〜い、ローファイサウンドのブルースバンドが登場した。しかも若干20歳そこそこ。
思い出すだけで興奮してくるわ。汗かきながら、PCをカタカタさせてる。サマーウォーズのクライマックスみたいな状況になってるおれ。
ブルージーなギターリフを主軸にしたトラックと、バンドのダイナミズムから生まれるビート感は、ロックの血が流れまくってる英国民たちに絶大に支持された。
ここで紹介した”Free Salute”収録の1stアルバムだけで、全世界のオーガナイザーによって各地のフェスなどの引っ張りだこになるバンド。
サマーソニックにて初来日したのもこの頃だった。はぁ。あの頃に戻りたいって一瞬だけ思っちまった。
2ndアルバムStand Your Groundから「love you」
鬼才ダン・ジ・オートメーターをプロデューサーに迎えて作られた2ndアルバム「Stand Your Ground」からの一曲。”love you”。いいね、カッコウィーね。
この作品のリリースの前後くらいが、世界的なブレイクポイントだったような気がする。
特にバーリーのギタープレイに注目が集まりだし、プライマルスクリームのツアー・アクトに抜擢されたのもこのころ。
この作品からドラムのウェイン(この記事の最初の写真のぽっちゃり系男子)が脱退し、しばらくドラマーが流動的な時期が続きます。
3rdアルバムKing of the Wavesから「Surf Hell」
ここでようやくドラマーのヴァージル・ハウが合流。でちゃったよ唐突な単発SSRガチャ。
メンバーの体制が固まって4年ぶりに発表された3rdアルバムが「King of the Waves」だった。
この作品はバンド自体が自主レーベルに移って最初の作品になったことや、これまでのブルース主体の楽曲構成から離れたこと、バンドメンバーが固定されたことなどから、ファンの間では「第2のデビューアルバム」と評された。
ブルースから一旦遠ざかって、ハードロック寄りになっていった作品。個人的には悪くない。好き。
4thアルバムShadowから「Pauline」
バンドが進化の過程にいることの証明になった4thアルバム「Shadow」。
バーリーの「映画音楽をイメージした」って言葉通り、バンドの新しい角度からのアプローチが、さまざまなオファーを呼ぶことになる。
センテンスを生かしたバンドの音作りがアメリカの有名テレビドラマのプロデューサーから評価され、その番組のオープニング曲に抜擢されるなど、バンドの伸びしろを存分に発揮させる作品になった。
なんていうか、こう。イチロベストプログレッシブ大賞を授与したい。そんな4thアルバム。
5thアルバムDEATH EXPRESSから「I.5.C.A.」
アメリカの西海岸沿いの国道の名前が冠された”I.5.C.A.”は5thアルバムの「DEATH EXPRESS」から。
バンド初のセルフプロデュース作品ということで、当時のLittle Barrieの鳴らしたい音・演りたい音楽が存分に詰め込まれている。
この頃のバーリーは、サイケデリックなギターフレーズがお気に入りだったみたい。
ベクトルは違えど、スリーピースならではのスリリングなやりとりは健在で、ライブでも盛り上がりそうなトラックが多く聴けるのは、ファンにとってはこれ以上ない喜び。歓喜。
このバンドのアルバムはスルメばっかりだ。時間があってもあっても全然足りないのだ。溶けていくのだ。
6thアルバムQuatermass Seven
「“これがリトル・バーリーのカムバックだ!”といったプレッシャーを受けることなく、新しい曲にトライしてみたかったんだ」
バーリーがそう語る最新作「Quatermass Seven」はマルコムの影響が色濃く出た作品になった。
ヴァージルが亡くなってからというもの、内面世界に沈んでいたバーリーとルイスは、最初の一歩として、友人たちを招いてライブを行うことにする。
そこで、”何かしらの形で再び集まって、自分たちの音楽を作らなければならない”と考え、マルコムとの制作が開始されることになった。
この新譜はプログレやサイケデリック寄りになっている。4thあたりから見えていた傾向がより顕著になった形だ。
まとめ・ヴァージルを失ったLittle Barrieの再出発
今日は大好きなロックバンドのLittle Barrieについて書いてきました。
ドラムのヴァージルが亡くなってから、中止になったツアーも含めて目立った活動が見られなかったリトル・バーリー。
みんなとても心配していた。解散しちゃうんじゃないか?って思ってた人も多いと思う。
そんな中、発表された最高のドラマー、マルコム・カトーのサポート。もはや、俺たちのサンタクロースといって差し支えない。
ブルース・ファンク・ガレージ・ロック…あらゆる泥臭いサウンドを再構築してきたバーリー。
アバンギャルド・プログレ・サイケデリックをクリエイトしてきたマルコム。
この邂逅は、たぶん奇跡だ。新しいロックンロールの匂いがプンプンしてくる。うんぬんヤバみかんぬん。
バーリーはヴァージルの亡くなる直前、「今、バンドにはパフォーマンスの要素が色濃く出ていると思う」と話していた。
当時の熱量を受け取ることが出来なかったことは、やっぱり悲しいけれど、こうして戻ってきてくれて、本当に嬉しい。
おかえり。リトルバーリー。
安らかに。ヴァージル。
今日も最後まで読んでもらってありがとうございました。おやすみなさい。


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